今年も、「鹿追犬」の訓練留学をお願いしてきました。

2020年09月30日

林業、農業への獣害被害は、被害金額だけ見ると、停滞、あるいは漸減の傾向にあります。しかし、この被害額には、年々増えている耕作放棄地あるいは放置林における被害はカウントされていないので、実際は増えているはずです。里の田畑の野菜の味を知ってしまった野生動物達は、そう簡単には奥山に戻る理由がありません。最近のナラ枯れもどんぐりが激減、餌が減って里への出没に拍車をかけていると予想されます。

獣害対策は、これまでの電柵、防獣ネット、狩猟などがありますが、いずれも効果が限定的で、特に山林での獣害対策へは有効策がない状態でした。

そこで、もりずむは、獣害対策の新たな取り組みとして、継続して「鹿追犬」の育成、パトロールの実施をしています。そして、今年も新たに雄の1歳犬「カイ君」を、留学先である福井の篤志家にお願いしてまいりました。これからほぼ1ヶ月間、その方の指導の元、そこで飼育されている3頭のワンちゃん達と行動を共にすることで、野生動物の匂いのかぎ分け、追跡、格闘行動などの訓練を受けます。

これまでのワンちゃんも、1ヶ月の間しっかり訓練を受けると、行く前とは全く感じが見違えって、すっかり風格をも漂わせた、立派な「鹿追犬」になります。

カイ君も、しっかり留学して来いよ〜!